医療安全管理室
部門紹介
医療安全管理室は、2024年10月より病院長直轄の組織として位置づけられ医療安全管理室となりました。
医療機関における医療安全は、患者さんの治療の質に関わる重要な課題です。以前は医療従事者個人レベルでの事故防止に焦点を当て、予防を講じていました。しかし、医療環境は目まぐるしく変化しており、より高度化・複雑化しています。個人のエラーのみに焦点を当てるのではなく、「人は誰でも間違える」を前提に、個人エラーはなぜ起こったのかをヒヤリハット事例に重点を置き、部門の垣根を超えた原因究明が重要と考えます。
医療安全管理室では、積極的に小さなエラーを拾い集めて原因の究明を行い、全職員へ速やかにフィードバックを行うことで、事故の再発防止に日々努めています。医療事故防止を組織的に行うことで、患者さんが安心して治療に専念できる環境を作っていきたいと考えています。
業務内容
- 安全管理対策、医療事故防止対策の企画及び立案
- 医療安全マニュアルの作成、修正
- 安全管理のための教育、研修会の企画
- インシデント、アクシデント報告の調査、集計
- 安全管理にかかわる委員会の連絡調整・企画運営・記録
- 院内ラウンドの実施
- 医療事故発生の対応
- 医療事故調査制度の対応
- 相談窓口への対応
院内活動
2023年度
- 安全委員会: 毎月第3金曜日に開催。院内の医療安全体制の確保、事故発生の再発防止の検討や職員への周知や研修企画立案などの決定機関となる。
- リスクマネジメント部会: 毎月第2金曜日に開催。インシデント報告の原因分析と予防策の検討、医療安全防止の啓発などを審議する。
- 医療安全管理にかかわる表彰:
- インシデントレポートによりエラーを回避できたというスキルに着目した栄養課「ヒヤリハット賞」
- インシデント事例により改善策(薬液をカラートレイで区別)を考慮した手術室「アイデア賞」
- インシデント事例により改善提案を行った医療連携室「医療の気づき賞」
- 安全カンファレンス: 毎週水曜日に開催。報告事例の原因分析と対策の検討や管理方法の周知、部署へのフィードバックを行う。
- 看護部 医療安全リンクナースチーム会:偶数月第4金曜日に開催。患者誤認予防についての自己評価やチームメンバーによる他者評価を行い、医療安全リンクナースとしてのリーダーシップを図り、部署のブラッシュアップに向けた支援をしている。
- 教育:
- 新入職者研修「医療安全対策室より」
- 新人看護職員研修「医療安全の基礎」「新人看護師のインシデント」
- 全職員対象研修「医療安全の基礎5Sの勧め」「患者誤認防止について」
- 看護部実地指導者研修「新人看護師のインシデント事例により新人教育につなげる」
- 委託業者(吉田産業)BLS研修「応援要請・胸骨圧迫方法」「AED操作」
- 令和5年年度インシデント件数: 872件 / インシデントレベル3b以上: 20件
- BLS研修(コメディカル対象): 参加者225名
- 院内巡視: 院長・看護部長・事務部長・感染管理認定看護師による院内ラウンドを実施(月1回)
- 患者・家族・職員相談: 48件
職員の対応による不満、治療に対してのご意見、ハラスメントに関すること、施設・設備に関することなど -
医療安全推進週間: 2023年11月19日~25日
外来患者さん向けの患者誤認防止によるアンケート調査、個包装マスク配布
院外活動
2023年度
- 加算1施設 相互チェック: 天草中央総合病院
- 加算2施設 相互チェック: 牛深市民病院
- 院外教育: 熊本県医師会 日本医師会生涯教育講座「医療安全は6Sから」
- 医療事故調査委員会
- くまもとMQSN医療安全についての取り組みについてWEB会議参加
- 熊本大学病院、熊本医療センターとの共同研究参加