診療科:循環器内科 紹介

   2024年度は医師の異動により3名体制となりました。医師4年目の松田崇秀医師が着任し、フレッシュな 雰囲気で新年度がスタートいたしました。人員減による医師負担増加はありますが、若さと明るさで乗り切っ ていただきたいと思います。
   2023年の治療実績として160件のカテーテルインターベンション治療(経皮的冠動脈形成術139件、抹 消血管治療21件)、62件のペースメーカー植え込み術を行いました。治療の中心は急性心筋梗塞などの虚 血性心疾患です。これからも天草医療圏で唯一の24時間365日心臓カテーテル検査、治療可能施設として、 迅速な治療で救命率向上を図っています。心臓リハビリテーションも重要な課題です。多職種連携を行い、よ り良い医療を提供できるように努力してまいります。
   近年の話題として重症下肢動脈硬化症に対する吸着型血液浄化器(レオカーナ)の導入が開始されまし た。下肢閉塞性動脈硬化の治療としては薬剤治療のほかにバルーンやステントなど血行再建術が施行され てきました。しかし治療しても十分な効果が得られず、感染が併発することで下肢切断を余儀なくされる場合 がありました(包括的高度慢性下肢虚血 chronic limb-threatening ischemia : CLTI)。レオカーナは LDLコレステロール、フィブリノーゲンを吸着することで血液流動性を改善し、難治性潰瘍を治療します。具 体的には人工透析と同様の手技で週3回程度の施行が必要となります。重症下肢虚血の全ての方に適応で きるわけではありませんが、治療にお困りの際はまずはご相談ください。