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院長から皆様へ

ご挨拶

最 新 2016.08版 2016.02版 2015.05版 2015.02版 2014.08版 2013.12版 2013.08版 2013.06版 初 版


    ご あ い さ つ
院 長   原 田   和 則
[院長室にも(9頁参照)静寂の庭]    先日、天草地方災害対策会議及び水防連絡会議 という災害対策の会議に出席しました。その折、気象庁からは熊本県の梅雨の特徴について、①年間降水量に占める梅雨 期間降水量が他の地域に比べ多い、②熊本では梅雨の中頃(7月はじめ頃)に大雨が多い、③近年、短時間の強い雨が増える傾向にある。との指摘がされました。昨年は熊本地震や大雨などの 試練を受けた熊本ですが、本年の梅雨の雨量も例年並みかそれ以上とのことです。大雨による河川の氾濫や土砂崩れなどに、しっかりとした心構えと対策が必要なようです。
    医療と介護の領域でも近年の少子高齢化の流れのなかで、在宅医療や介護などを包括した、より良い地域社会の構築などの対策が必要とされています。とくに天草は、以前から高齢化率の 高い地域であり、さらには地理的な要因として遠隔地医療としての課題もあり、これらを踏まえた取り組みが急務です。当センターは地域医療支援病院 、小児救急医療拠点病院、がん診療連 携拠点病院(県指定)、脳卒中急性期拠点病院、急性心筋梗塞急性期拠点病院など、天草の急性期医療を担う中核病院として、住民の方々の健康と命を守る責務を果たしてまいりました。 これら急性期疾患や重症で入院治療を受けられる方の多くはご高齢であり、急性期医療の長期化、ADL(日常生活動作、日常生活活動など)の回復の遅れ、急性期のリハビリテーションが必要な 方がますます増えてきておられます。この様な観点から、本号の記事にもありますように「地域包括ケア病棟」の導入に向けて具体的に準備しているところです。
   地域における医療人材の不足は、地域医療再生、ことに天草地域の医療発展の観点からも重要な課題です。当センターでは新年度の4月には、お陰様で30名近くの新しい仲間を迎えることが 出来ました。彼らが明るく前向きに力を合わせて、地域医療のために頑張ってくれることを期待しています。医師に関しては医学部の学生教育、若手医師の研修にはかねてから力を注いできて おります。熊本大学医学部学生の臨床実習を多く受けいれており、「基幹型臨床研修病院」としても今年度4月から4名の新進気鋭の初期臨床医が赴任しています。当院の臨床研修の特徴は、 研修医を単独診療科のみではなく、全診療科一体となって教育することを基本方針としており、実際の診療においても各診療科の協力体制が極めて良好で、つねに「地域完結型医療」を原則 として実践してきています。その意味でも2025年問題に代表される地域医療の抱える医療や福祉の問題を肌で感じとってもらえるような「総合診療医」育成の場として、しっかりとその責務を 果たしていく所存でおります。
   今後もみなさまにやさしく愛される、質の高い医療を提供出来る施設として、天草の地方創生にも貢献させていただく覚悟です。より一層のご支援よろしくお願い 申し上げます。


    ご あ い さ つ
院 長   原 田   和 則
   医療センターの裏山に降りそそいでいた蝉時雨も落ちついて、少しずつ秋への気配を感じさせてくれています。今年は新年度早々に、熊本地震という大災害に直撃され、 県下にはおおきな被害がもたらされました。とくに熊本、阿蘇地域では医療環境へのダメージも大きく、救急医療、避難住民への医療活動、一般診療への復帰など大変な試練の年となって おります。幸いなことに当天草医療圏では甚大な被害はなく、天草郡市医師会からは当院を中心にJMAT(日本医師会災害医療チーム)を組織し、地震直後から1ヵ月の間ほぼ連日熊本益城の 被災地に赴き、現場の災害医療のお手伝いをさせてもらいました。天草医療圏は唯一の架橋である「天草五橋」のみで県央との陸路が保たれている地域です。このような地域の特殊性を 考えますと、天草で同様の災害が発生した場合には、陸路は完全に断たれてしまいます。今回JMATで医療救護活動の支援をしながらも、この被災地の状況が天草の地で起こっていたらと 想像しただけで、空恐ろしくさえ思えました。今回の災害を教訓とさせていただいて、地域住民の健康といのちをまもるという当院に課せられた使命のため、日頃からの危機管理と全職員 のスキルアップの重要性をさらに再認識し肝に銘じた次第です。
   天草本渡地区では今年の夏も「天草ほんどハイヤ祭り」が開催されました。12,000発の花火が夜空に舞い、8月6日のハイライトでは「天草ハイヤ道中総踊り」が 街中を 練り歩き、復興を祈りつつ猛暑を吹き飛ばしてくれました。医療センターからも例年100名を超えるチームで威勢良く参加させてもらっております。職員が自発的に振付や仮装のコスチューム などを考案して、それぞれの業種や部署間を越えて企画・練習し、大きな連帯感をもって挑戦してくれています。わたしも例年楽しく参加しておりますが、とくに嬉しいのは、医師も10数名 (常勤医の1/3以上)が参加してくれていたことです。家族連れでの参加も数組みられました。たかが祭りの参加と言われるかも知れませんが、病院内の色んな職種の職員たちが熱い心を持って、 一体となってくれてこそ、病院全体の連帯感も培われていくのだと感謝しています。わたしは常々、職員1人1人のモチベ ハイヤ祭り ーションの維持・高揚を大切にしていくことが、病院全体の意識改革や 組織の発展に不可欠であり、結果として地域の方々の健康としあわせにつながっていくと確信しております。
   医療と介護の領域には多くの問題が山積みです。少子高齢化のなか、在宅医療や介護などを包括したより良い地域社会の構築が意図されていますし、熊本では地震災害 からの復興も加わって大変な時期が続くと予想されます。とくに天草のような地域では、遠隔地医療として取り組むべき課題も多い状況ではありますが、それはそれとして明るく前向きに 進んでまいります。お陰様で当院は「基幹型の臨床研修病院」として認可されております。喜ばしいことに平成29年度医学部卒業予定の学生で、是非に当院で初期研修したいとの申し出が 定員(4名)を越える勢いです。当院の臨床研修の特徴は、研修医を単独診療科のみではなく、全診療科一体となって教育することを基本方針としており、実際の診療においても各診療科の 協力体制が極めて良好で、つねに「地域完結型医療」を原則として実践してきています。その意味でも「総合診療医」育成としての初期臨床教育の場として選んでもらえたのでは思っています。 高齢化率が30%を越える超高齢化地域であり、これからの2025年問題に代表される地域医療の抱える医療福祉問題を既に実践診療しており、これからの医療を担う医師の初期研修病院として 役立てればと願っています。
   今後もみなさまにやさしく愛される、質の高い医療を提供出来る施設として、天草の地方創生にも貢献させていただく覚悟です。よりいっそうのご支援よろしくお願い 申し上げます。
ハイヤ祭り


    頼 ら れ る に 足 る "成 熟" を 目 指 す !
院 長   原 田   和 則
   新年あけましておめでとうございます。
   「申」という干支は病や厄が「去る」との縁起の良いものとされ、申は果実が成熟して固まって行く状態を表している文字といわれます。 私共も天草医療圏の病が去るように、さらなる成熟を目指していく覚悟でおります。個人間、家庭、同僚、上司・部下いずれの人間関係でも、人は他者から頼られたり必要とされ ていると感じるとモチベーションも上がり、やりがいや活気が維持されるように思います。とくに医療の世界では病める方々は病気そのものや治療内容、予後に左右される人生 設計など色々の不安を抱えておられます。昨年は職員全体の合言葉を「頼られることに対する自覚と誇り!」として、頼られるに足るそれぞれとなるように、またあり続けるように、 自覚と誇りを持って研鑚を続ける毎日を過ごして欲しいと念じておりました。
[院長:原田   和則] 本年は申年の意味する"成熟"に因んで、「頼られるに足る成熟を目指す!」としてさらなる成熟を目指す 合言葉と致しました。皆様よろしくお願い申し上げます。
   さて、天草地域医療センターも平成4年申年の開設ですので、申年生まれということになります。干支を二回りする間に少しずつ人口の減少も進み、圏域人口十二万と高齢化社会を さらに先取りしている状況です。しかしながら、世代別人口分布の予想推計をみてみますと、天草では今後15年間の高齢者人口は殆ど減少することなく推移します。つまり保健、医療、 福祉などの領域ではこれまで同様の需要が要求されることとなります。一方、15才から64才の働き手世代は15年後には4割近く減少する予測となっています。市でもAma-biZ(天草市企業創業 ・中小企業支援センター)、産業振興チャレンジ基金、天草宝島物産公社などを展開して、これらの減少に少しでも歯止めをかける施策が展開されています。働き手世代の急激な減少傾向が 続きますと、これからの地域医療、在宅医療、地域包括ケアなどの構築の上で重要な役割を果たすべき看護力・介護力にとりましても、その人的能力低下が大変懸念される状況です。医学生、 看護学生への奨学金制度などもありますので、地元の若い諸君には是非とも天草に残って郷里のために活躍して欲しいと願っております。
   平成26年から画像連携を重視したICT地域医療連携「天草メディカルネット」が医師会を設立母体として運用されております。すでに59の施設が加入し、登録された患者さんも4,000名を 越す勢いとなっています。そのコンセプトは「救急医療や日常診療における画像連携」を重視したものであり、医師の救急医療や日常診療を補佐支援する重要なツールとして位置付けられます。 この連携は少ない医療スタッフの病院医師や個人開業医にとって「日常診療における診断や治療の不安感の軽減、さらには医師の生涯教育のツール」といった意味合いも持っております。 充分に活用されて、天草医療圏全体の医療水準の底上げや、地域医療再生の一助となるシステムとして充実発展してもらいたいと願っております。


    「天 竺 の ツ ツ ジ」院 長   原 田   和 則

天竺のつつじ    風にそよぐ木々の緑も少しまぶしい時期になってきました。先日、春の陽気にチャリダー心が刺戟されまして、天草下島で最高峰となる天竺(標高538m)に 自転車(ロードバイク)でヒルクライムしてみました。本町方面から県道都呂々宮地岳線に入って、猪対策の電気柵を横目にしながらペダルを漕いでいきます。途中山頂近くからは 未舗装の小径となっていてやっとの思いで山頂に着くと、山頂からは遠く八代方面や長崎の野母崎を望むことができました。もっと天気が良いと阿蘇の噴煙も確認できるとのことです。 近くには天竺の伏流水が流れる「天の川」があって、歯痛の願掛けとしても霊験灼かだそうです。
   この場所は23年前に天草に赴任してから4回ほど訪ねました。最初はただの平たい尾根の一部のような山頂だったのですが、訪れる度に周囲の雑木が伐採され、 ツツジやミヤマキリシマの群落がどんどん増えてきており、今回はちょうど満開の時期で、山頂一帯はまさに花の絨毯のようでした。地区の方にお話を伺うと、麓の住民、地域おこし グループ「みどりの会」など有志の方々で毎年毎年少しずつ植栽し続けて現在では2,000本を越える山頂公園のような群落になっているとのことでした。    少子高齢化時代の高齢者医療には、在宅医療の充実、地域全体で支える、いわゆる地域包括ケアシステムの構築が必須とされます。天草医療圏は昭和20年代24万人の 人口が12万人と半減し、高齢化率35%、天草市では高齢独居率6割、夫婦のみ37%、3人以上は僅か2%、介護認定は高齢者の20%を占めるといった超高齢社会です。天草でも行政、医師、歯科医師、 薬剤師、看護師、介護、福祉関係など多職種の方々で、在宅医療(療養)体制の組織づくりに積極的に取り組んでいます。多職種で構成される「天草在宅医療プロジェクト会議」では、皆が 意見を出し合い少しずつ具体的な対応も始まってきております。当医療センターとしましても「天草地域在宅医療連携室」を設置し在宅退院支援コーディネーターを配置して、これら在宅に 関する多職種間の連携をしっかりとコーディネート出来るように取り組んでおります。
   地域包括ケアシステムには「自助・互助・共助・公助」が必要と言われます。都会では地域における人と人との関係がますます希薄になり、独居老人問題など地域の支え 合いの機能低下から介護や福祉の分野での深刻な影響、互助の問題が危惧されています。天草医療圏も同様でしょうが、冒頭に紹介しました天竺の地域おこしのように天草にはまだまだ地域の 方々の繋がりや地域社会のあたたかさを感じます。医療センターの外来にも、近所の方の自家用車のお世話を受けて通院してこられる患者さんが多くいらっしゃいます。高齢者自身が自立した 生活を送るための自助努力はもちろん必要ですが、地域の支え合いや助け合いの互助の風土を肌で感じています。このような土壤の助けをお借りしながら、しっかりとした医療介護サービスの 提供体制(共助)、行政による公助などにより、他の地域のモデルとなるような地域包括ケアシステムを構築していかねばと気持ちを新たにしているところです。まだまだ道半ばというより、 緒に就いたばかりですが、医療や介護が必要となっても、高齢者が住み慣れた地域で安心した生活が継続できるように、さらなる信念と努力が必要のようです。


    頼 ら れ る こ と に 対 す る 自 覚 と 誇 り」
院 長   原 田   和 則
[院長:原田   和則]    新年明けましておめでとうございます。今年の干支は「乙未(きのとひつじ)」です。「乙」は、草木の芽がそのまま真っ直ぐに伸びていけず曲がりくねった形、「未」は、木の上に枝葉が 生い茂って暗くなっている様を表しているそうです。昨今の世界の政情不安や紛争、経済の不安定さなどを連想させ、なかなか見通しが立ちづらい1年のようです。
   わたし達にはそれに屈せず、しなやかに明るく成長していく活力がもとめられるようです。一方、「羊」は群れをなすところから「家族の安泰」や「平和に暮らす」などを意味しているそうです。 さすれば医療や福祉の年と言ってもいいのかも知れません。高齢化社会の真っ只中にある天草圏域では住民の方々が健康で尊厳のある自立生活が終生にわたって送れるように、在宅医療の充実、 地域包括ケアシステムの構築が喫緊の課題です。在宅医療連携拠点事業のプロジェクト会議や研修会、検討会などを通して、医療関係機関、介護、福祉、行政など多職種の方々との顔の見える 連携も次第に実のあるものになりつつあります。医療センターとしても、医師会や行政からの意向で「在宅医療連携拠点」として地域包括ケアの面でも力を尽くしなさいとの指示を受けております。 その一貫として院内の医療連携室に在宅退院支援コーディネーターを配置し「天草地域在宅医療連携室」が起ちあがっております。これまで急性期医療を主軸とした医療を担ってきた医療センター としても、微力ながら頑張っていきたいと職員を鼓舞しているところです。
   今年の「医療センターの合言葉」は「頼られることに対する自覚と誇り」と致しました。職員それぞれが地域住民の健康を担う世代であるとの自覚を持ち、自己の意識改革を押し進め、地域に 頼られる人材になること。己の内から涌き出でる情熱と勇気を持って、十分な自覚と誇りを持てるよう常に研鑚して、人に頼られる魅力ある存在を目指す。これまでも魅力ある人々が歴史の中心に 立ち、新しい時代を築いてきました。
   職員1人1人の元気さは病院を明るくし、さらなる活力と新たな一歩の原動力となります。日々の元気な行動こそが、職場の大きな推進力です。ただただ日常に漫然と流されないように、思い切って 行動して各々が成長していく。頼られるに足るそれぞれとなるように、またあり続けるように、自覚と誇りを持って毎日を過ごしてもらえればと願っています。
天草メディカルネット    さいごに「あまくさメディカルネット」について、ご報告致します。当院は医師会立ですので設立当初から病病、病診連携は充分に機能しており、また平成15年に県下第一号で「完全フィルムレス化」を 実現しこれまで院内のIT構築化を行ってきました。それに加えまして医療圏全体に天草郡市医師会を中心としたIT化医療連携システム「あまくさメディカルネット」が構築されました。その主体は大きく 分けて2つです。1つは当センターを含めた医療圏内の6つの病院のサーバー間画像連携が構築されています。これによりまして救急患者の画像転送による初期治療、患者搬送の是非などに力を発揮しますし、 後の共同診療にも役立ちます。天草医療圏は非常に広域のため救急疾患における初期診療の判断は重要な問題であり、予後をも大きく左右しますので極めて有用です。もうひとつが当センターおよび併設の 健診センターのすべての画像データ、検査データ、投薬、注射など一般診療データ、カルテサマリー、診療情報が多くの紹介元や紹介先のクライアント施設において患者さんの個別同意により参照可能となりました。 しかも画像データは他の多くの地域でのIT連携で用いられているような圧縮画像ではない生の画像の状態で参照出来、しかも画像の加工も出来るという極めて質の高い医療情報の共有化です。現在52施設が 加入しており、同意された患者さんも昨年末の段階で1200名を越す勢いで順調に稼動しております。
   こういった連携は患者さんの診療や地域住民の健康に大きく寄与していきますが、また一面では地域医療の最前線で少ない医療スタッフで頑張っておられる病院の先生や、個人開業の先生達の「日常診療に おける診断や治療の不安感の軽減、医師の生涯教育」といった意味あいでも大きな意義のある事業と思っております。地域医療再生の一助となればと期待しますし、将来は、がん診療や慢性疾患などのさまざまな 「連携パス」や、介護、包括ケアなどの分野にも利用できるものと期待しているところです。昨年末、医療とはあまり関係なさそうな雑誌「くまもと経済」からの取材もございましたので、詳細は当センター ホームページ(www.amed.jp)にも転載しております。ご一読いただければ幸いです。


    ご あ い さ つ
院 長   原 田   和 則
   台風一過、医療センターの裏山からは甲高い蝉の声が届くようになりました。少し前になりますが新年度を迎えた4月に福岡の「九州医事新報社」からの新聞取材がありまして、九州医事新報の4月20日号に記事が 掲載されております。取材にやってきた担当記者とはまったくの雑談型式で、小生と医療センターとの関わりの経緯やこれまでの天草の医療、これからの医療や介護の問題点や抱負などを語ってみました。当センター開設から 22年、住民の高齢化などの地域環境、疾病内容やその治療法、医療や介護などの保健医療体系など多くの変遷がみられてきました。その間、医療センターの設立主旨である「熊本と天草の医療格差の是正、中核病院としての 高度医療と救急医療体制の確立、高齢化社会に向けての新しい保健・医療サービス体制の確立」に則って、職員一同精いっぱい対応してまいりました。今後も、天草の地域住民の方々の幸せのために、健康と福祉の面から 貢献していくことになります。
   天草とはまったく無縁の都会の第三者が初めての訪問地天草に取材に来て、天草をどの様に感じ取りどの様な記事にしたのか?、そういった興味もみなさんと共有してみようと思いまして記事を転載させてもらうことと 致しました。ご一読いただいて天草という地域の特性を医療・福祉の観点から頭に描いてみていただければ幸いです。
【九州医事新報   第599号】より


    ご あ い さ つ
院 長   原 田   和 則
   今年の夏は記録的な猛暑であり、しかもいつまでも暑い夏でした。その後の季候はと言えば秋らしい秋を充分に味わう間もなく、いつの間にか冬モードに突入したような印象です。センターでは今夏にオープンしました新外来棟、 さらには天草医療圏内の救急医療のためのヘリポートの運用開始から、すでに3ヵ月余となりました。この事業によりまして医療センターの箱ものとしての拡充という意味ではほぼ完成したと考えてよろしいかと存じます。
コンシェルジュ    外来棟では来院された患者さんやご家族からも、広くてゆったり出来るとお誉めの言葉をいただいております。とくに待合いの椅子についてはかなり考慮しましてハイバックの腰掛けやすい良いものを揃えましたので、 疲れないとのお声が多くすこぶる評判がよいようです。一方では広くなった分、不案内な方々の診療における動線の理解などに多少の不安がありました。その様な方々のお役に立てるようにとロビーに数名の「コンシェルジュ」を 配置致しました。彼女達には私の予想以上の働きをしてもらっているようで、本人達も時にはお誉めの言葉をいただいているようです。このような仕事を通して"他人に対する優しさやきめこまかい配慮"などを自己習得してもらえたらと、 私自身はひそかにニンマリとしているところです。
コンシェルジュ    2階に拡充して移設しました外来化学療法室も各ベットを半個室化して、それぞれを窓に向かって配置しております。落ちついてゆったりと治療を受けられると満足していただいております。高次脳機能障害室、心大血管リハビリ室を 加えて広くしましたリハビリ部門も眺望を考慮した広い窓ガラスを設けておりますので、のびのびと楽しみながらリハビリに励んでいただけると幸いです。
   既存の入院病棟でも210床すべての病室のベットを離床センサー内蔵の最新式電動ベットに総入れ替え致しました。手もとスイッチですべての動作が可能となり、不自由な入院生活が少しでも快適になればと思っております。また、 高齢の患者さんが多いので離床時の転倒事故が重要な課題となっておりますが、これらの事故防止にも役立つことが期待されます。
   さて、お陰様で天草地域医療センターも、開院22年目になりました。この間ハード、ソフト両面にわたって色々と整備・拡充してまいりましたが、組織の要はやはり人でございます。「人は石垣、人は城・・・」などと申しますが、 これまで医療センターが頑張って来れましたのも、一緒に頑張ってきてくれた職員あってこそと思います。前号で職員1人1人が「この病院」ではない「わたし達(うち)の病院」という当事者意識の高い、前向きの意識をつよく持って 欲しいと書きました。少しずつでもいいのでモチベーションの高い意識改革の気風が育ってくれて、地域住民の幸せにさらに貢献していけるように願っております。


    ご あ い さ つ
院 長   原 田   和 則
   医療センターの裏山からは蝉時雨が降り注いでおります。暑い夏を逆手にとって大きな楽しみに換えようと、本渡地区では今年も「天草ほんどハイヤ祭り」が開催されました。10,000発の花火が夜空に舞い、8月3日のハイライトでは「天草ハイヤ道中総踊り」が 街中を練り歩きました。医療センターも例年100名を超えるチームで威勢良く参加させてもらっております。職員が自発的に振付や衣裳などを考案して、それぞれの部署間を越えて企画・練習し、大きな連帯感をもって踊り明かしてくれました。
ハイヤ踊り    このような熱い心を持った職員たちがいてくれてこそ、医療センターの二十一周年を祝うことが出来るのだと感謝しております。これらは医師会の先生方、地域住民の方々の絶大なご支援やご協力の賜物であることは勿論のことでございます。それとても 医師、看護師をはじめとした医療職、下支えをしてくれる事務職員、すべての職員が一体となって「わたし達の(うちの)病院」("この病院"という感覚ではない、いわゆる当事者意識の高い愛社精神?)という前向きの意識をつよく持ちながら、日々働いてくれて こそいただけるご支援と承知しております。わたしは常々、職員1人1人のモチベーションの維持・高揚を大切にしていくことが、結果として地域住民の方々の健康としあわせのために胸を張って頑張っていける職員を育てる大きな要素ではないかと思っております。
外来新棟    さて医療センターでは、関係各位の多大なご支援のおかげをもちまして、節目となる大事業「新外来棟建設・ヘリポート設置」がついに完成致しました。従来から外来の待合いが狭隘で診察室も少なく、日常の診療にも事欠く状況で、受診の方々には大変なご不自由と ご迷惑をおかけしてまいりました。新外来棟では広く明るい待合いとプライバシーを考慮しながらも機能性を重視した診察室の配置、心大血管リハビリ室も加えたリハビリ部門、近年需要が急増している外来化学療法室の拡充、各種チーム医療(NST、緩和医療、 感染対策etc)のための事務スペース等々を設けることが出来ました。救急部門の拡充や屋上には医療用ヘリポートも設置され、天草医療圏の救急医療にもさらに貢献できるものと思っております。
   これからもやさしく、しかも質の高い医療を提供出来ますように職員一同精進しながらも、地域の方々に愛される医療センターでありたいと願っております。まだまだ課題の多い状況ではありますが、それはそれとして明るく進んでまいります。みなさまにも医療 センターを今後ともよろしくお願い申し上げます。


    ご あ い さ つ
院 長   原 田   和 則
   5月に入って新緑の季節となってまいりました。先日ひさしぶりに「阿蘇登山」に行って来ました。ミヤマキリシマの開花にはまだ早かったのですが、群生地である仙酔峡から南に仙酔尾根(通称馬鹿尾根という)を標高差700mほど直登しますと阿蘇高岳に至ります。 山頂はよくガスがまくのですがこの日は良く晴れており阿蘇五岳、外輪山はもとより、久住連山も良く見通せ、 仙酔尾根 すがすがしく爽快な気分でした。硫黄臭のきつい中岳山頂を廻って熔岩瓦礫跡から下山しました。小生は高校時代は山岳部でしたので、ロードバイク(自転車)やスキーも好きですが時々山行も楽しみとしています。阿蘇では昨年12月の死亡遭難事故(神奈川からの51才男性登山者)が記憶に新しいところですが、山の天候は急に変わります。阿蘇のように見晴らしの良いポピュラーな山でも、ちょっとした捻挫で 動きがとれなかったり、ガスがかかって登山道を外れたりしますと、大変な事故に至ることもあります。医療安全も同じようなもので、ちょっとした気の緩みや思い込み、知識不足、シュミレーション不足など「医療事故」へつながる落とし穴が何処にでもあります。 何ごとにも「軽い緊張感を保ちながらも、平常心を保つこと」が肝要だと思います。
阿蘇高岳にて一服    医療センターでは今年も4名のDrと看護職員10名、検査技師2名、事務職員1名を新しい仲間として迎えました。接遇の基本、医療人として普段のスキルアップや菠薐草(報告・連絡・相談)の重要性などを初期研修してもらいました。
   私は「いつも張り詰めていないで、プライベートでは自由なリラックス出来る時間を大切にしなさい」と話しておきました。緊張とリラックスをうまく使い分けながら、医療センターの一員として大きく羽ばたいてもらえればと願っています。
   平成4年開院から10年くらいは医師会の先生方にお会いする度に、センターを気に懸けておられる様子を肌で感じておりました。多くの先生が開設前後のご苦労にたずさわっておいでで、センター黎明期の意識を共有していたんだろうなと感じています。近年では次第に 開業の先生方も世代替わりが多くなったり、新規に開業される先生方、また圏内病院の勤務医の先生方も多くは交替されてきておられます。そういった中で、医療センターの活動内容や業績などは運営委員会、医師会理事会などを通して逐次報告して来てはおりますが、 もう少し「親近感」や「自分達の医療機関」として愛着を持ってもらうには、今ひとつ何かが足りないようにも思っておりました。以前から院内には「新聞委員会」がありまして、あまいせ舘、センター便りなど発行しておりました。今般、境野副院長を委員長とした 「新聞広報委員会」と名を変えまして、もっと頻繁に広報活動をしてもらうよう指示致しました。本来の医療業務だけではなく、和気藹々とした院内の活動や色んな話題なども少しずつ提供していければと思っています。また、いつも地域のためセンターのために頑張って くれている職員たちの生の声も、別の意味で楽しみにしていただければと思っております。今後ともよろしくお願い申し上げます。


[院長:原田   和則]    天草地域医療センターは天草医療圏の中核病院として活用すべく、平成4年に天草郡市医師会によって開設された一般病床210床の急性期病院です。 天草は五橋によって車での往来は可能ですが、熊本市には2時間余を要する遠隔地です。人口は昭和20年代には炭坑や漁業などで24万人でしたが、現在は 12万人と減少し高齢化率(65歳以上)35%と、過疎、老齢化の強い医療圏です。このような医療環境の中で天草郡市医師会は「地域完結型医療」「病診・病 病連携の推進」を目指して、紹介外来型、開放型、共同利用型の天草地域医療センターを開設したわけです。その目的と設立趣旨は「熊本と天草の医療 較差の是正、中核病院としての高度医療と救急医療体制の確立、高齢化社会にむけての新しい保健・医療サービス体制の確立」となっております。
   開設当初は医師14名の診療スタッフでスタートしましたが、現在常勤医30名(外科、整形外科、脳神経外科、循環器内科、消化器内科、 放射線科、小児科、泌尿器科、代謝内科、麻酔科)、非常勤外来として呼吸器内科、神経内科、消化器内科、パーキンソン、リウマチ膠原病で診療しています。 平成11年には全国12番目、熊本県第一号の「地域医療支援病院」に、平成15年には「小児救急拠点病院」に、また平成22年には「脳卒中救急拠点病院」 「がん診療連携拠点病院(県指定)」に認定され現在に至っています。この間、平成8年に病院増築、平成15年に「天草地域健診センター」を新築し、天草地域 健診センター、天草地域介護センターの併設、平成25年に「新外来棟」の増設を行っています。
   新外来棟では、広く明るい待合いとプライバシーを考慮しながらも機能性を重視した診察室の配置、心大血管リハビリ室も加えたリハビリ部門、 近年需要が急増している外来化学療法室の拡充などが出来ました。一方では広くなった分、不案内な方々のお役に立てるようにとロビーに数名の「コンシェルジュ」を 配置致しました。彼女達には、"他人に対する優しさやきめこまかい配慮"を心懸けるよう指導し、ご来院の方々のお世話に努めております。屋上には医療用 ヘリポートを設置致しました。当院は年間1600件の救急搬送に対応していますので、ヘリポートも加わり、さらに天草医療圏の救急医療に貢献できるものと 思っています。
   画像診断機器では世界最高レベルの「256列MD-CT(高速・高出力)」「3TフルデジタルMR」「大画面モニターの最新血管造影装置」も稼働しており、 医師会員との共同利用も盛んで連日フル稼働しております。医師会の「臨床検査センター」としての役割も担っておりますので、院内の検体検査の他に医師会員施設 からの検体の集配を行い検査データの提供も行っています。
   このような医療連携に加えて、今年度から天草医療圏の多くの施設とのIT化医療連携システム「あまくさメディカルネット」が稼動しました。 その主体は他施設からの即時的な画像転送、共通診療患者の画像データ、検査データ、一般診療情報の共有化などです。今後、がん診療や慢性疾患などのさまざまな 「連携パス」などもIT化されたネットワークとして開発利用できるものと期待されます。
   今後ともしっかりと職員教育を行いながら、天草医療圏の基幹病院として胸を張っていけるよう努力してまいりたいと思っております。
院長   原田   和則

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